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未契約の見込み客に価格改定を伝える営業メール

2026年10月18日 · 9 分で読めます · ガイド: 営業メールとライティング

未契約の見込み客へ価格改定を伝えるときは、対象製品、適用日、旧提案の扱いを社内で確認してから、新旧条件と更新版を案内します。告知する日と新価格が適用される条件を混同しないでください。旧価格で進められるか分からない段階で、今なら間に合うという確約を添えることは避けます。

ポイント
  • 改定対象と適用の基準を、社内で確認した資料から整理する。
  • 単価、数量単位、税、付帯費用をそろえて新旧を比較する。
  • 旧提案の扱いが未確認なら、営業判断で延長や例外を約束しない。
  • 通知したこと、相手が受領したこと、新条件で合意したことを分ける。

改定の案内を、相手の検討資料に結びつける

まず、その見込み客へどの資料をいつ渡しているかを確認します。価格表だけなのか、個別の見積なのか、仕様と概算の相談なのかで案内する対象が異なります。社内で価格改定が決まったからといって、相手がまだ見ていない製品まで一律に変更対象として説明しないようにします。

案件の記録には、相手が持つ資料の版、対象製品、記載した条件を残します。過去の会話で口頭の金額に触れている場合も、誰がどの条件で伝えたかを確認します。覚えている金額だけを取り出して、現在も有効な見積として扱うのは避けてください。

今回の作業は、見積の期限が過ぎたために出し直すこととは分けます。価格改定では、どの製品にどの時点の条件を適用するかという社内の方針確認が必要です。旧提案の期限がまだ残っている場合も、改定との関係を営業側だけで判断せず、確認する対象として責任者へ回します。

対象、適用日、適用の基準を社内で確認する

確認するのは、改定する製品やサービス、価格が変わる日、どの行為や条件を基準に適用を判断するかです。案内日、見積日、注文や納入に関する日付などが資料にある場合、それぞれの意味を確認します。本文に新価格は来月からとだけ書くと、相手がどの予定を見直す必要があるか分かりません。

経過的な扱いや例外がある場合は、誰が確認できるかも決めます。重要な見込み客だから旧価格を続けられる、過去に説明したから変更しなくてよい、と営業担当者が推測しないでください。適用の判断に契約や合意の確認が関わる場合は、社内の価格管理や法務などの責任者へ照会します。

確認依頼には、旧提案の実物と、これから相手へ案内したい条件を添えます。一般の価格表が更新されたことと、個別の提案をどう扱うかは別の項目です。不明点が残る場合、確定した改定の事実と未確定の適用判断を分け、通知の範囲を責任者と決めます。

新旧価格は、同じ単位と費用範囲で比較する

比較票では、同じ製品、仕様、数量単位を並べます。一台の単価と一式の金額、月額と年額をそのまま比較してはいけません。税の表示、送料、設置費、保守など、金額に含まれる範囲も確認します。付帯費用が別途なら、その条件を省かずに示してください。

単価だけでなく、旧版から変えた条件を一覧にします。仕様変更や数量条件の変更が一緒にあるなら、すべてを値上げという一語でまとめず、何が異なるかを説明します。差分を計算する場合は単位と前提をそろえ、必要な社内確認を経た値を使います。本稿では実在製品の改定幅や平均的な上昇率を提示しません。

説明する理由も、社内で根拠を確認した範囲に限ります。原材料、人件費、輸送費などの一般的な話題を、今回の製品で確認した理由のように足さないでください。公開されている指数があっても、その変動率が自社の改定率と同じ根拠になるわけではありません。相手へ共有できる説明を責任者と整理します。

通知文では、更新版と問い合わせ先を先に示す

メールは、対象、改定の内容、適用条件、相手が参照する更新版、問い合わせ先の順にまとめます。長い謝罪や一般的な経済情勢の説明で、必要な条件を埋もれさせないようにします。まだ回答できない条件は未確定と書き、誰が確認して案内するかを明示します。

旧価格の期限を伝える場合にも、実際に確認した条件を使います。今すぐ契約すれば必ず旧価格といった表現を、見込み客の判断を急がせるために作らないでください。条件を守れるか分からないまま期限を示すと、相手の社内説明にも誤りが広がるおそれがあります。

次の文案は、架空の製品について社内確認を済ませた想定の練習例です。金額や具体的な適用基準は実際の確認結果に置き換える必要があります。通知した時点で、相手が新条件を受け入れたことにはなりません。

例

架空の通知文:先にご案内した製品Aについて、価格改定に伴う更新資料V2をご案内します。対象と適用条件、新旧の価格表示は資料の比較欄に記載しました。先の提案V1の扱いについても、当該欄の社内確認済み条件をご参照ください。ご検討中の仕様や数量が異なる場合には、その条件を確認して改めてご案内します。資料の相違やご不明点は、今回の案件担当へお知らせください。実在の価格や契約条件を示す文ではありません。

架空の比較票で、確定部分と保留部分を分ける

架空の例として、製品Aの価格表は更新されたものの、以前の個別提案へどの条件を適用するかは確認中という案件を考えます。新しい価格表があるだけで、相手へ送った見積を一律に置き換えたと説明することはできません。比較票には一般の改定と個別提案の扱いを分けて残します。

確認済みの欄には資料名、版、確認者、確認日を記録し、保留欄には確認したい質問を書きます。「要確認」だけより、「V1で提示した数量条件に新価格をいつから適用するか」という質問にすると、責任者が回答する対象を特定できます。回答を得たら、その範囲を通知文へ反映します。

停止例として、担当者が旧価格を約束したかどうか分からず、相手の手元の資料も確認できない場合を考えます。この状態で新旧のどちらかを確約せず、まず記録と責任者の確認を揃えます。相手に不要な再送を繰り返すのではなく、何を確認中で、次に誰が案内するかを社内で決めます。

例

架空の比較票:旧資料=提案V1、製品A、数量条件あり。新資料=価格表V2、単位と費用範囲を確認済み。確認済み=一般の対象製品と改定方針。保留=V1の個別条件への適用。判断=旧価格の延長や新価格への切替を断言しない。確認者=社内の価格管理責任者。次の作業=回答を根拠に個別の更新版と通知文を照合する。実在の値上げや承認結果ではありません。

更新版を渡した後も、合意と受領を区別する

送付後は、どの版を誰へ案内したかを記録し、社内で使う旧資料にも扱いが分かる状態を残します。メールを送ったことや受領の返事があったことは、相手が新条件で発注すると決めたことと同じではありません。相手から数量や仕様の変更が出た場合は、その条件で改めて確認する作業を分けます。

中小企業庁の「価格交渉・転嫁の支援ツール」は、価格転嫁が必要な理由を明確に示すことを含め、準備の重要性を説明し、根拠材料や相談先を案内しています。ここでは、共有する理由と条件を事前に整理する参考としています。未契約の見込み客に自社の改定が必ず適用されるという判断の根拠にはしません。

参照資料:中小企業庁「価格交渉・転嫁の支援ツール」。確認日:2026年10月18日。参照URL: https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/shien_tool.html 。交渉準備と根拠資料の案内を確認する資料です。本稿の比較票と通知文は編集上の提案であり、個別の価格変更の効力、契約上の権利、受注成果を保証しません。

よくある質問

価格表が変われば旧見積も自動で無効ですか。

営業側だけで判断しません。旧提案の条件と記録を揃え、価格管理や契約の責任者へ扱いを確認します。

今月中なら旧価格と書いて反応を促せますか。

実際に確認した適用条件がある場合だけ、その範囲で案内します。未確認の例外や期限を営業上の表現として作りません。

原材料が上がっているので理由に書いてよいですか。

今回の製品で確認した理由と共有できる根拠を使います。一般的なニュースを、自社の改定理由としてそのまま当てはめません。

相手から受け取りましたと返信がありました。

資料の受領として記録します。新条件への合意や発注まで確認できたと読み替えず、必要な次の確認を分けます。

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